こんにちは。ケイザキです。
いやー、私がホームと言い張っているラーメン店
『あなたの心を鷲掴み』
YouTubeでもかなり勢いを感じるお店では無いでしょうか?
この一風変わった名前を聞いて素直にうまそうと感じる人はどれだけいるのでしょう?
正直、私はそんなわけあるかい!と思って入店したのを昨日のことのように思い出します。
大将の三浦さんとお話ししていても、この話をします。
ですが、大将は大真面目に私たちの心を鷲掴む気満々でラーメンを提供しています。
『本物を食べたい人だけ来て欲しい。』
大将がそう豪語するラーメン。
現に私はこれより濃いラーメンが無いか、豚骨の本場九州を探し歩いていますが見つかりません。
濃いと感じる理由も、塩分では無いところに豚骨の真髄が隠れているように感じます。
本日は改めて、この”名店”をご紹介します。
福岡県は八女市、人口一万人にも満たない高齢化が進んでいる街にこのお店はあります。
元々は宮崎で営んでいたお店を、豚骨の本場福岡に移転するには疑問が残る立地です。
なぜこの場所なのか?
素直に大将に聞いてみたことがあります。
帰ってきた答えが大将らしいんです。
『福岡市内に作ったら確実に行列ができるでしょう。だから、他のお店にハンデを与えています。』
もう嘘でしょ?と思うほどの自信と素直さ、それがアナワシの大将なのです。
その真っ直ぐさがないとこんなに尖ったラーメンは作れません。
万人受けを狙っていない、わかる人に向けたメッセージであると。
私は、それから幾度となくその暖簾をくぐることになるのです。

とても大きいとは言えないこの店舗。
テーブル席2つにカウンターが10席強、こじんまりしている店内です。
店内でまず目に飛び込んでくるのは、これを売りにしてるんです!と言わんばかりに蛍光色で書かれた無化調の表示。

そうなんです。
アナワシの凄いところはラードや化学調味料を一切使わないというところなんです。
通常は濃厚にするために、ラードや塩分を足して味付けを濃くしていくのですがアナワシは醤油以外の調味料を一切使っていません。
大事なポイントなのでもう一度言います。
後付けの脂と化学調味料を一切使っていません!
私これまでいろんなラーメンを食べてきましたが、こんなお店は他にはありません。
ほとんどのお店はラードや化学調味料を使用していますし、そうでなければ薄い味付けになってしまうんです。
だからこそ、無化調でこの濃さであるということがあり得ないのです。
続いてメニュー。

現在の値段とは少し違いますが、このような感じです。
券売機で食券を買うスタイル。
替え玉等は席についた後も現金にて対応してくれます。
同伴者がコッテリが苦手な際は、調整できるように3種類の濃度から選ぶことができます。
もちろんおすすめは最高濃度の『鷲掴みとんこつ』
替え玉は通常価格+100円で全部のせに変更できます。
トッピングまでおかわり出来るコスパのいい替え玉です。
私はいつも全部のせ替え玉をしています。

でも本当なんです。
本当に無化調のお店って探してもあまり無いんです。
骨を煮込む。それだけでなぜあんなに濃厚なスープが出来るのか。
そもそも私には、煮込むことでここまで濃厚になるという発想がありませんでした。
私に学びを与えてくれた大将、新世界を見せてくれた大将。
本当に感謝しかありません。

卓上調味料は胡椒とニンニク醤油。
替え玉のタレは置いてありませんが、提供前にかけてきてくれますのでご安心を。
ニンニク醤油は替え玉等の際に”味変用”という感じです。
先ほどから濃厚濃厚と言っていますが、アナワシは塩分濃度が極端に低いです。
一般的なラーメンの濃度が1,5~2,0%程度と言われているのに対し、アナワシの塩分濃度は0,6%。
ラーメンを食べた後の喉が渇くという経験はありませんか?
きっとそのお店は塩分濃度が高いのです。
しかしアナワシ、塩分濃度が低いためあまり喉が渇くということがありません。
ということは、塩分を取りたい人には薄く感じる可能性がありますがご安心を。
豚骨出汁が濃厚すぎて、塩分濃度が低いことに気付く人は少ないと思います。
ちなみに私は大将から聞くまで気づきませんでした。
それもアナワシのストロングの一つです。
まずはそのまま食べてみて、替え玉が来たら少量加えてみることをお勧めします。

そしてついに着丼。
トッピングはチャーシュー・ネギ・玉ねぎ・ニンニクチップ・のり。
この中で最も重要な役割をこなしているのは、私は玉ねぎであると声を大にして言いたい。
なぜなら、お持ち帰り初期にニンニクチップと玉ねぎがついていない時があったから。
家で食べていて物足りなさを感じました。
後日、大将から意見を求められた時に正直に伝えました。
玉ねぎがないのは違和感がある。と
ニンニクの風味は100歩譲って好みであるからわかるのですが、玉ねぎがないのはこの尖ったラーメンから矛を奪うようなものであると感じたからです。
この尖ったラーメン。
それをキツく感じないようにバランスをとているのは、シャキシャキ感や爽やかさを足している玉ねぎであると。
ラーメンを締める存在である。
このラーメンにとって玉ねぎの役割はそれだけ重いのです。
意見を受け入れてくれた大将は、プロとしてラーメンにかける情熱を熱く語ってくれました。
そしてそれ以降、お持ち帰りにもフルトッピングが標準装備となったのです。
一見なくてもいいように感じる玉ねぎ、彼が黒子となって高い次元でのバランスを保ってくれているのです。
そして濃厚なスープ。
豚骨ポタージュとはよく言ったもので、とろみを感じる濃厚な豚骨スープ。
片栗粉を足したようなとろみではなく、コク・旨味が最大限に溶かし込まれたスープは濃厚という言葉だけでは言い表すことが出来ない世界に引き込んでくれます。
頭を金属バットで叩きつけられたような衝撃。
私はスープを一口飲んでそう感じました。
しょっぱいわけではなく、ただただスープの中にある豚骨の密度が別次元に高い。
ドロッとしている中に、旨味がひしめき合っている。
一口でこの全てを感じる事は難しく、次、また次、とレンゲが止まらない。
濃厚と言われているスープと比べ、数値化すると2倍以上も濃厚なスープ。
濃度は30を超えます。
通常の濃厚ラーメンが12程度であることを考えると、この凶暴性がわかると思います。
それにトッピングされた、ジューシーなチャーシュー。
噛めば噛むほど脂の甘さを感じるチャーシューは、提供前に炙られているため香ばしさも抜群です。
そして麺!
普通の豚骨ラーメンに多い細麺は採用せず、自家製の中太麺。
もちっとした食感と、ちぢれ麺が高いレベルで融合し絶妙です。
粉は全粒粉を使い、健康にも一役買います。
なぜ細麺を使わないかを大将に尋ねると、スープの濃厚さが理由であると教えてくれました。
このスープに細麺を使うと、麺がスープを吸ってしまうため営業できない、と。
逆を返せば、細麺に店に本当の濃厚は無いということを。
替え玉はおろか、スープが足りなくなるそうです。
だからこそ、試行錯誤を続けてやっと辿り着いた全粒粉入り中太縮れ麺。
確かに、このもちもちさがスープを引きつけ、縮れにすることでスープを完全に捕まえます。
相性は抜群、替え玉でも薄まった感じを感じないのはその相性が良すぎる事は理由の一つであると思います。
そしてもう一つの楽しみ。
替え玉です。

こちらの方が麺がよく見えますね。
茶色い粒が全粒粉です。
みずみずしいように見えるのは、水分では無いですよ。
水分はきちんと切られています。
もちもちとした麺の艶が光って見えているんです。
この値段(¥250)で自家製麺の替え玉とトッピング全部のせは本当にハイコスパだと思います。
ぜひ、替え玉は全部のせを食べてみてください。
※チャーシューはサイコロの時とスライスの時があります。
替え玉までして完食。

この一滴が…と某有名チェーン店のようには書いてありませんが、お店では隠語を使って完食をスタッフ間で共有してらっしゃいます。
『完スペでーす。』
丼を下げられる際にスタッフさんからその言葉が聞こえたら、スープを完飲したという意味です。
ラーメン屋にとってスープは命。
私は、このアナワシでスープを残したことがありません。
後悔しないスープ。
濃度は文句なしの☆5+、限界突破です。
他の追従を寄せ付けません。
私はアナワシ通としてこれからも通い続けます。
今日が人生の一番若い日。
私が人生最高峰を見つけてはや2年。
あなたにもシェアして、人生の発見になれば幸いです。
YouTubeでSUSURUTVやオイワイチャンネル、王道家チャンネルとのコラボをしてからどんどんお客さんが増えています。
行列も確実に長くなりました。
初めて行かれる方は、駐車場が少ないのでお気をつけください。
車がないと行きにくい場所にありますので、遠方の方はレンタカーやカーシェアを利用されることをお勧めいたします。
では、また!